「なぜ宝塚歌劇に客は押し寄せるのか」 中本千晶
AKB48の話題がしばらく途切れているところで、書評を。残念ながら、私はまだ一度も
観に行ったことがないのだが、宝塚歌劇について書かれた新書を読んだ。何故、この本
を選んだかというと、私の好きなAKB48と宝塚歌劇団の間に酷似するところがあり、
それが、現在のAKB48のブームに一役買っているのではという認識を確かめたかった
からである。
宝塚を支えるファン層は95%以上が女性、それも親子、さらには3~4世代にわたり
ヅカファンという家ぐるみのものも珍しくない。一方、AKB48を支えるファンは
アイドルヲタと呼ばれる男性ファン(但し、女性もいる)と、人気が出だしてからメデイアを
通じてファンになったその他大勢である(私は後者である)。どちらにしても、
専用劇場を持つ、連日の公演、何組かのチームに分かれて公演を行なっている
という共通点を持つ。
違いといえば、宝塚歌劇団は宝塚音楽学校という最難関のお嬢さん学校で教育を受ける
必要があること、演劇とショーがメインであること。一方、AKB48は、言うまでもなく、
秋元康が劇場公演のために書き下ろした曲をアンコール含め16曲、途中、
MCも交えながらダンス付きで歌うという点である(セット公演)。
すでに生誕100年になろうとする宝塚歌劇団から見れば、AKB48はまだできて7年、
これが一ブームに終わってしまうのかどうかは、現在のところ、何とも言えないが、
今後、人気が落ちようとも、AKB48劇場での公演を続けていけば、そのうち一文化として
根付くかもしれない。大衆を意識しながらも、意識しすぎず、独自のマンネリを続けて
いくことが長く愛される秘訣かと考えられた。
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